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    「みにくいあひるの子」だった私68

    時間: 2019-09-23    進入日語論壇
    核心提示:寫真集ここで一つ話しておきたいのは、彼と二人の寫真集のこと。世間では、借金返済のためのものと思われているけど、あれはまっ
    (單詞翻譯:雙擊或拖選)
     寫真集

    ここで一つ話しておきたいのは、彼と二人の寫真集のこと。
    世間では、借金返済のためのものと思われているけど、あれはまったく別もの。私一人で考えて、純粋(じゆんすい)にメモリアルとしてやったものだった。
    どうせやるなら、超一流のカメラマンに撮(と)ってもらいたいとも考えていた。
    「やる必要がない。だれもやってないよ、そんなこと」
    事務所の人は全員反対していた。
    「だからやるんですよ」
    事務所の力は借りられない。私は一〇四の番號案內で篠山紀信(しのやまきしん)事務所の電話番號を調べて、一人でアポをとって、篠山さんに會いにいった。
    幸(さいわ)い、篠山さんは、若いころにモデルをしていた母を撮ったこともあり、話はとんとん拍子(びようし)に進んだ。
    「アンナって、お母さんにそっくりだねえ」
    昔(むかし)の母の寫真まで見せてもらった。
    それから日をあらためて、彼を篠山さんの事務所に連れていった。
    「篠山さん、この本、売れますかねえ。いくらくらい儲(もう)かりますかねえ」
    この彼の言葉には、さすがに溫厚な篠山さんも怒(おこ)ってしまった。
    「きみねえ、そういう考えだったら、ぼくはやらないよ」
    まずい、このままじゃ、私の夢がこわれちゃう。私は平謝(ひらあやま)りに謝った。
    「すみません、彼はそういう意味で言ったんじゃないんです」
    なんとか考えなおしてもらい、メキシコのカボサンルーカスというロケ場所からなにから、全部篠山さんにセッティングしてもらった。
    もっとも、最初はヌードになるつもりはさらさらなかった。父に寫真集のことを話したら、
    「アンナ、篠山紀信っていうのはなあ、裸(はだか)にさせるのがうまいんだぞ」
    「パパ、なるわけないじゃん、アンナが」
    ただ、すごくいい寫真を撮ってもらったし、作品としては、とても気に入っている。寫真集ができあがるまでの過程も、私の中のいい思い出になっている。
    この寫真集は、私にとって、お金の問題ではない。だから、どのくらい売れたのかも知らされなかったけど、そんなことは、私には関係のないことだった。
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